第1回のセッションは、「僕はさびしい」という「状況」を「理解」して、終了した。
およそ2週間たって、第2回目のセッションだ。
2週間の間、なにもしないわけではない。コーチとはFacebook上(時にはメッセや電話)のやりとりで密に連絡をとる。
なぜなら、「ワーク」という名の「課題」を提出し、コーチにフィードバックをもらうためだ。
このワークという「行動」をすることが、コーチングがただのお悩み相談に終わらず、求める目標の達成や結果を出す秘訣であると思う。
人の人生は「行動」の積み重ねでできているのだ。
第1回と第2回の間のワーク
この期間行っていたワークは、「本当の感情を感じる」ということ。
それがネガティブであっても、ポジティブであっても本当の感情を感じて、それをコーチに毎日報告する。
これが、まあできない。そもそも「本当の感情」というのがわからない。
何年も感情を感じないようにしていた(らしい)のだから、当然といえば当然だ。そう簡単に「本当の感情」なんてものは見えてこない。
特にまだうつ病を患っていたときだったので、ネガティブばっかり出てくる。
無理やりポジティブを感じようと思っても、できない。
突然「僕はどこにいてもそのうち嫌われる」「よくわからないけど、きっと悪いことが起こるに違いない」なんてのが出てくる。
当時のワーク内容は今手元に全部控えてあるが、まあなんとも悲しいものばかりだ。
1人でいたら、耐えられなくなってワークを辞めてしまっただろう。
ただ、この時僕にはコーチがついていた。1人ではなかった。
コーチはネガティブを感じてもいいと言っていた。
むしろ感じられることが大切で、ネガティブをしっかり感じられるようになれば、ポジティブを感じられるになるという。
丁寧なフィードバックを毎日受けているうちに、僕はネガティブはもとより、ポジティブも少しずつ感じられるようになっていった。
第2回セッション
ネガティブもポジティブもいくらか感じられるようになって、2回目のセッション日を迎えた。
初めは他人との関係性についてのレクチャー。
セッション直前によくワークに出てきたネガティブだ。
当時の僕は自分の考えに固執するところがあり、人に何かを言われた時に、たびたび過剰に感じてしまうところがあった(今思えば、なぜそうだったのか理由もよくわかる)。
これについては「受け入れる」と「受け止める」の違いについて説明をうけて、理屈として納得した。本当の納得が来たのはもっと後だったけど。
トラウマセッション
そして、次は今回のメイン。トラウマセッションというセッションを行った。
1回目のセッションで出てきた、「僕はちゃんとしていなければ、もっと何かをしていなければ愛されない。」
さらに言えば「生きている価値がない。」というまで強いビリーフと向き合い、しっかりと感じ、そして別れる。
ワークを毎日行って、本当の感情が少しだけ感じられるようになっていたので、1回目のセッションのときよりもこのビリーフを自分がもっていることが実感できた。
すると、このビリーフの本質は、「本当は寂しかった、悲しかった」という幼少期の思い出と結びついていることが理解できた。
僕はその感情を一生懸命隠していただけなのだ。
そうしないと生きている意味がないと無意識に思っていたから。
子ども頃の自分を目の前に登場させると、1回目のセッションの時よりも、もっとさびしそうに見えた。
そして、「そんなにさびしそうにすることないよ。君はそのままで価値があるよ」と思えた。
本当の感情を感じる練習をすると、こんなにも感じ方が違うのかと驚いた。
子どもの頃の自分との対話で、「僕は無条件に価値がある」という新しいビリーフがごく自然に心に浮かんだ。
インカンテーション
人の心は、なにもしないとおよそ2週間で元に戻ってしまう。
僕は「無条件に価値がある」という新しいビリーフを心に根付かせるため、次のセッションまでの間、インカンテーションというワークを新しくコーチから教えてもらった。
インカンテーションとは、毎日20分以上、体を力強く動かしながら根付かせたいビリーフを言うという方法だ。
これを3週間続けると、実は現実と想像の区別が苦手な脳は、そのビリーフを現実のことと認識するようになる。
よくにた方法にアファメーションというのがあるが、これは言葉だけを唱える方法で、アファメーションに比べてインカンテーションは30倍の効果があると言われている。
言い換えれば、インカンテーションでは21日間かかる新しいビリーフの植え付けが、アファメーションでは600日以上かかるということだ。
僕は迷わずインカンテーションを選んだ。なぜなら早く自分を変えたかったからだ。
通勤の徒歩時間がちょうど20分だったので、僕は毎日2回、「僕は無条件に価値がある」というビリーフをインカンテーションで根付かせることにした。
そして結論から言うと、このインカンテーションは成功した。
僕は初めて「僕は無条件に価値がある」と思えるようになったのだ。
・・・と思っていた矢先、ある事件が起こった。

cotaka

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